食中毒と診断される多くが、高温多湿の夏から秋のに多い「細菌性食中毒」と空気が乾燥する秋から冬に多い「ウイルス性食中毒」です。
細菌性食中毒は、細菌などの微生物が原因で発症する食中毒で、患者数は食中毒の30~40%を占めています。「ウイルス性食中毒」はウイルスが蓄積している食品の摂取や人の手からウイルスが付着した食器から感染する食中毒で、患者数は食中毒の50%を占め、最も多く、ウイルスのほとんどがノロウイルスです。
ノロウイルスは11月から患者数が増加し、1月をピークに3月まで多い時期が続きます。
<ノロウイルスの予防法>
ノロウイルスによる食中毒は、ウイルスによる感染です。食品管理はもちろん、身の回りの衛生面に注意しましょう。
1 日常生活で気をつけるポイント
ノロウイルスから身を守るために、日常生活で次の点に注意しましょう。
帰宅直後、調理の前後、食事の前、トイレの後などこまめに石けんを使って、指の間、爪の内側までていねいに手洗いをしましょう。
魚介類を調理するときなど、「生食用」と表示のないものは中心部分を1分間85度以上で加熱しましょう。
まな板やふきんなど台所の調理器具は水で薄めた家庭用塩素系漂白剤で消毒しましょう。その際、表示されている使用方法を確認しましょう。
体調不良になるとウイルスに対する抵抗力が低下するので、普段から適度な運動を行い、栄養や睡眠などを十分にとって体調を管理しましょう。
2 感染拡大を防ぐポイント
周りの人がノロウイルスによる食中毒に感染していることが疑われる場合、次の点に気をつけて対処しましょう。
便や吐いたものを片付けるときは、使い捨ての手袋やマスク、ペーパータオルを利用し、処理後はビニール袋に密封し、家庭用の塩素系漂白剤など消毒液を加えて捨ててください。
汚れた床や家具、衣類、調理器具、食器などは水で薄めた家庭用塩素系漂白剤で消毒しましょう。その際、表示されている使用方法を確認しましょう。
処理後は自分の手をていねいに洗いましょう。
食生活で食中毒を予防しよう
食中毒を防ぐためには、ウイルスに対する抵抗力、免疫力をアップさせる食生活を心がけましょう。食中毒から身を守る食事のポイントはこちらです。
多品目の食品を、1日3回の食事でバランスよく食べましょう。
ヨーグルト、オリゴ糖など、腸内の善玉乳酸菌を増やす食品を積極的にとり、腸内環境を整えましょう。
抗菌作用のある、におい成分が強い野菜、ハーブ、薬味などを上手に利用しましょう。
タマネギ、梅干しなどの殺菌、解毒作用のある食品をとりましょう。
参考資料:協会けんぽHP
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